Tutorial 正丁の呟き

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続ひぶな坂

2013-09-25 Wed 12:01

ひぶな坂からの展望を写真におさめよう、
と先日、一眼レフ片手に足を運びました。
じっくり坂の上からぐるりを眺めたことが
なかった。あのチラリと垣間見えた景色が
目の前にどうだと言わんばかりに広がると
少し気おくれがする。あの焦燥感に似た
気持ちはどこへいってしまったのか…。
少し拍子抜けする、ごく普通の景色だった。
DSC_4157_convert_20130929112407.jpg
この「ひぶな坂」を徒歩で上がるには、
車道に沿ってうねうね上る歩道とは別に、
ほぼ真っ直ぐよじ登る急斜面の山道がある。

その山道の上りきったところで、
右左の景色を切り取っていた時のこと。

急な山道を這いつくばりながら、四人の
老婦人の一向がこちらに向かって上ってきた。
すぐ目の前が特に急な上りになっていて、
しかも、足場は数本の朽ちかけた丸太が
横たわっているのである。

さすがに、黙って高みの見物とはいかず、
「どうぞ、手を伸ばしてください」
と手助けすることになった。

「どうもありがとう」「助かったわぁ」
と最初の二人。少し遅れて上ってきた婦人。
「手を貸してくださるの?」「ええ、どうぞ」
「ああ、男性に手を握ってもらうのは何年ぶり
かしら」「…あ、どうも…」


とっさの場面で、こうした気の利いたことばが
いとも簡単に飛び出してくるとは……感動した。
人生の艱難辛苦を味いきった老婦人だからこそ
さらりと気取らずいえる一言なんだろうなぁ、と。

晴天の青空の下。眺望の素晴らしさよりも、
老婦人たちとの出会いが妙に印象に残った、
とある昼下がりのひとときでした。

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十を知り再び一に帰る

2013-09-15 Sun 22:00

茶の湯の大成者、千利休は言う。

「稽古とは、一より習い十を知り、
  十より帰へる、もとのその一」


ものごとを進めていく際に、これが最善、と
断言できることは意外に少ないものである。
少々不満はあるがいつまでも悩んでいられない、
まあこの程度で納得しよう、となる。
決して手抜きをしているのではない。
あと一歩の満足ががなかなか難しいのである。

これは勝負における「詰め」の難しさと通ずる
ところがある。そんな時、一旦原点に戻ることを
恐れてはならない。

短期間に仕上げるためには、集中力や根気が
必要であり、褒められるべきものである。
しかし、早急なものには、どこか脆弱なところが
隠されている。その弱さに気付くか否かによって、
品質に大きな違いができるように思われる。

茶道

手紙を例に考えてみよう。
高ぶった気持ちのままに手紙を書くと、それまで
抑えていた感情が、面白いように文字となって
紙面にあふれ出てくる。そして手紙は一晩にして
仕上がる。…ところが、翌朝読み返してみると、
そこには冷静さを欠いた、いかにも独断と偏見に
満ち溢れた、愚かなもう一人の私がいることに、
思わず赤面し、「昨夜の傑作」を破り捨てる
羽目になるのである。

手紙の場合、封筒に切手を張り、ポストに投函
するまでの間に、思いとどまる「チャンス」が
たびたびある。しかし、メールの場合は、
ワンクリックで、いとも簡単に「送信」できる
ために、送ったあとで誤字脱字はもとより、
表現の稚拙さや配慮を欠いた言葉遣いなど、
取り消したいことが次々と判明するのが常である。
十分気をつけたはずなのに、なぜ「送信前」に
見つけられず、「送信後」に見えてくるのか…。



作家や芸術家たちは、一つの作品に数年を投じて
作品を完成させる。おそらく、完成させるだけ
ならば、二三ヶ月もあれば足りるかもしれない。
しかし、急ぎの仕事は質が芳しくない。作品に
深みがない。せっかくのアイデアも陳腐なものに
見える。いわば、作品づくりの第一段階である。

外観が出来上がったのち、再びアイデアの原点に
戻り、考えを深めていくのである。その作業を、
納得のいくまで繰り返すことによって、作品は
洗練され、人に感動を与えるのである。

まさに「十を知り、再び一に帰る」ことを体現
した結果生まれる「美」が時を超えるのだろう、
…と私は思っている。

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ひぶな坂

2013-09-03 Tue 00:01

毎日の通勤に「ひぶな坂」を利用している。
000025811.jpg
釧路市内にある、天然記念物に指定された
「ひぶな」の生息地である春採湖。

その湖畔から、一気に標高50mの高みへ
曲率半径R50mのカーブを2本つないだ
「難所」である。S字カーブというよりも、
ココシャネルカーブっていう名もありか?
と思える急なカーブの連続である。
(ちなみに、私の車の回転速度計は、
ピタリ3000rpmを指し示します)

なぜ、ココシャネル? 説明不足だったか。
一方のCと、反転させたCの2文字の端を
互いにつなげた形だから…あれ、これSか!

まあ、ネーミングはともかくも、だ、当初、
このひぶな坂が大嫌いで、避けて別の道を
通ろうかと思いつつ渋々通っておりました。

ところが、人の好みは容易に反転するもので、
今では好んで通る道となってしまいました。

その理由は、湖畔から一定勾配を登り始め、
2個目のCを抜けるとき、一瞬ですが、前方
の障害物が見えなくなり、突然、眼下に下町
の風景が飛び込んでくるのです。
(時速40kmの安全運転です、もちろん)

見上げると空、視線を落とすと両手ですくう
ように開けた下町の家並み。実に爽快です。
しかも、その光景は運転中に一瞬だけしか
見えないのです。後ろ髪をひかれるように、
坂を上り終える度に、今度はもっと注意して
…と思うものの、その一瞬間がいとおしく、
車を停めて眺めてしまえば、きっと普通の
光景なんだろうけど…と思いつつ、毎日毎日
上り下りに利用している、というわけです。

下りは……これもまた長くなりそうなので、
別の機会に認(したた)めようかと思う。

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